増刊号 感染症検査実践マニュアル
Ⅸ.微生物検査の精度管理
2.外部精度アセスメント
熊坂 一成
1
1日本大学医学部臨床病理学教室
pp.290-292
発行日 1996年6月15日
Published Date 1996/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543902802
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臨床検査の精度管理運営(quality management;QM)では,精度保証(quality assurance;QA)と良質な検査業務(good laboratory practice;GLP)が車の両輪である1).そしてQAでは内部精度管理(internal quality control;IQC)に加えて外部精度アセスメント(external quality assessment;EQA)を欠かすことはできない1).
EQAでは,特別に調製した試料を多くの検査室に配布し,その試料を分析・測定した成績を客観的に評価する.EQAの主たる目的は,検査室間の分析結果の互換性を調査し,その差を縮小することにある.しかし微生物検査のEQAは,他の臨床検査に比較して方法論的にかなり特殊である.すなわちこの分野のEQAで得られる結果の多くが文字データであり,臨床化学,血液学などのEQAで使用できる各種の数値データ・統計学的手法はなじみにくい面が多い.
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