増刊号 感染症検査実践マニュアル
Ⅵ.感染症とその検査法
13.皮膚・軟部組織感染症
神崎 寛子
1
,
荒田 次郎
1
1岡山大学医学部皮膚科
pp.159-162
発行日 1996年6月15日
Published Date 1996/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543902765
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皮膚軟部組織の一般細菌感染症は,その臨床形態から診断がつき,原因菌が推定できる点で他の領域の感染症と異なる.
皮膚および皮膚付属器感染症から分離される細菌は図11)に示すとおりである.黄色ブドウ球菌が過半数を占め,次いでコアグラーゼ陰性ブドウ球菌(CNS)が多い.グラム陰性桿菌の中では緑膿菌をはじめとするPseudomonas属が多い.化膿レンサ球菌の検出率は低いが,これは細菌培養が困難な感染症に多く,また抗菌薬が投与されてしまうと菌の検出率がかなり低くなるためである.
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