技術講座 病理
粘液の染色法
横川 和子
1
,
塩澤 佳子
1
,
加藤 洋
1
Kazuko YOKOKAWA
1
1(財)癌研究会癌研究所病理部
pp.433-440
発行日 1996年5月1日
Published Date 1996/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543902685
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新しい知見
粘液染色を行う意義は,組織の状態(炎症か腫瘍かなど)を知ることのほかに,腫瘍の原発部位を推測するための一助とすることにある.
古くから,ムチカルミン,PAS,アルシアン青,high iron diamine(HID)染色など粘液を組織化学的に分類する多くの染色法が行われてきた.この流れにある,やや複雑な染色法としてPATS/KOH/PAS,あるいはPATS/PBT/KOH/PAS染色がある,その後,ConA,PNAなどレクチンを使う研究が盛んになり,これらはそれぞれマンノース,ガラクトースなどの特定な糖質と結合するとされている.
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