検査法の基礎
粘液染色法
山上 修
1
,
勝山 努
2
1信州大学医学部附属病院中央検査部
2信州大学医学部臨床検査医学教室
pp.25-30
発行日 1990年1月1日
Published Date 1990/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543900004
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サマリー
いわゆる粘液の主成分はムコ物質で,したがって粘液染色の対象はムコ物質である.ムコ物質は糖蛋白質とプロテオグリカンに分類される.いわゆる上皮性粘液は糖蛋白質から成り,間質性粘液はプロテオグリカンが主体である.ムコ物質の糖鎖は比較的安定な物質であるが,新しい染色法を用いるためにはその固定にそれなりの注意が必要となる.粘液染色法は近接水酸基を検出する染色法と酸性基を検出する方法が中心であったが,酵素処理法やレクチン染色法,酵素抗体法が導入され,外科病理への応用のみならず,糖鎖構造の解析も行われるようになっている.
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