検査ファイル
抗核抗体の定量化と臨床的有用性
宮脇 昌二
1,2
1(財)倉敷成人病センター南くらしき病院
2リウマチ膠原病センター
pp.156
発行日 1995年2月1日
Published Date 1995/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543902252
- 有料閲覧
- 文献概要
抗核抗体(antinuclear antibodies:ANA)は細胞核の種々の成分に対する自己抗体の総称である.ANAを総合的に検出する方法としては間接蛍光抗体法(indirect fluorescence;IF)が古くから汎用され,日常診療に定着している.
IFは感度鋭敏な方法論であるため,多彩なANA発現のスクリーニング検査として有用である.また各種の膠原病,特に全身性エリテマトーデス(SLE)では同一血清中にしばしば2種類以上のANAが発現する.このような場合,IFは染色像の違い(染色型)を観察することによって個々のANAの存在をある程度まで識別することが可能な方法論でもある.
Copyright © 1995, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.