検査データを考える
視野別視覚刺激と光突発反応
髙橋 剛夫
1
,
佐藤 周造
2
,
鎗田 勝
2
1八乙女クリニック
2日本光電富岡(株)
pp.56-60
発行日 1995年1月1日
Published Date 1995/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543902221
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はじめに
脳波検査中,視覚刺激で誘発される突発波が光突発反応であり,それは光過敏てんかんなどを診断する重要な所見である.その賦活には従来,ストロボの閃光点滅刺激が用いられてきた.ところが近年,光過敏てんかん者では単なる幾何学的図形の凝視でも突発波がしばしば誘発され,低輝度の赤色点滅や点滅幾何学的図形刺激では,光突発反応がさらに高率に出現することが明らかにされた1,5,6).そのような視覚刺激を視野全体だけでなく,中心や周辺,半視野,1/4視野に選択的に与えて脳波記録を行うのが,視野別視覚刺激による脳波検査である1〜8).本稿ではその方法を中心に紹介し,光突発反応の臨床的意義についても触れてみたい.
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