検査法の基礎
反射率測定法による尿試験紙の自動測定
中 恵一
1
1大阪市立大学医学部臨床検査医学
pp.13-18
発行日 1995年1月1日
Published Date 1995/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543902211
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新しい知見
尿検査を試験紙で実施する方法は今日極めて一般的な方法である.しかし印刷された色見本と試験紙の実際の発色を比色する際,光量,光源の種類,見る角度や見る人の個性,また試験紙によっては反応時間などその他の条件にも比較的厳密性を要求されることがある.これらは機器を用いることにより標準化され安定なデータが得られるようになる.さらにサンプリング,データ処理も含め完全自動化された装置は,大病院における多数検体のスクリーニングで省力化に貢献している.試験紙を用いることにより,調製試薬がなく,試薬の管理,試薬の廃棄処理も簡略化される.さらにクロマトグラフィーを応用した免疫化学的手法は,ホルモンの定量も可能にし,また試験紙もフィルム技術の導入によって定量性が著しく向上している.省力化,迅速化,多項目に対応,メンテナンスの簡略化,等々試験紙法(あるいはドライケミストリー法)を用いた検査は今後ますます需要が増えるだろう.
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