明日の検査技師に望む
検査技師の選ぶべき道
吉原 博子
1
1大阪府立病院臨床検査科
pp.768
発行日 1994年9月1日
Published Date 1994/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543902109
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私は,医学部を卒業後もうそろそろ30年近くなりますが,そのうち約1/3の期間は,生化学をかじり,その後,臨床医として主として内科診療に携わり,6年ほど前から検査科を預かるようになって検査科の側から物を見るようになりましたが,この厳しい医療を取り巻く情勢の中で生き残っていく検査技師の条件とは何なのかと時々考えさせられます.まだ確たる結論の出ないままおぼろげな姿に折々修正を加えつつ明日のあるべき検査技師の姿に思いをはせています.
医師や看護婦と違って職種としての歴史が浅く臨床検査技師でなければしてはいけない仕事が限定されていない現状では,医療界の必要に応じて臨床検査技師の職務内容は変わっていくものと思われますが,単に周囲の要請に押し流されるのではなく,他の職種の人にはできないわれわれ検査で食べているものにしかできない道をわれわれ自身が選んで確立していかなければならないと思います.
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