技術講座 一般
ヘモグロビン尿とミオグロビン尿の測定と鑑別
竹立 精司
1
,
入江 章子
2
1国立大阪南病院附属臨床検査技師学校
2国立大阪南病院臨床検査科
pp.507-511
発行日 1994年6月1日
Published Date 1994/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543902044
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サマリー
ヘモグロビン(Hb)は赤血球中に含まれる蛋白であり,ミオグロビン(Mb)は筋肉組織に含まれる蛋白である.両者ともヘム鉄を有し,生体内では酸素を脱着することによって酸素の運般,貯蔵に携わっている.いずれも赤色を呈し,ペルオキシダーゼ様の酵素活性を持つ.すなわち,Mbが尿中に排泄されたときもHbと同様の外観を示し,潜血反応も陽性となる.しかしHbとMbとでは生体内分布が異なるため,排泄された赤色の潜血陽性蛋白がHbであるのかMbであるのかを鑑別することは非常に重要な臨床的意義1)を持つ.本稿では臨床的意義も含めてHb,Mbの測定法,両者の鑑別方法について一般検査室で実施することを前提として述べる.
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