増刊号 免疫検査実践マニュアル
各論
Ⅷ.感染症
5.原虫疾患
大友 弘士
1
,
片倉 賢
1
1東京慈恵会医科大学寄生虫学教室
pp.312-314
発行日 1994年4月15日
Published Date 1994/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543901981
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原虫疾患は病因原虫の証明により診断が確定されるが,その検索に時間がかかったり,検出不可能な例も少なくなく,かかる場合は特異性や鋭敏性に優れ,しかも迅速に診断できる免疫学的検査法がしだいに重要な位置を占めるようになっている.
しかし,免疫学的検査法は原虫感染によって宿主に抗体が確実に産生されているときにのみ有用であるほか,宿主の原虫に対する免疫応答には種により,抗原変異,免疫抑制や多クローン性などの複雑な背景があることを認識しておく必要がある.
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