今月の主題 注目される寄生虫・原虫疾患
総説
注目されている寄生虫・原虫疾患
髙田 季久
1
Suehisa TAKADA
1
1大阪市立大学医学部医動物学講座
キーワード:
土壌媒介性寄生虫症
,
輸入寄生虫症
,
熱帯寄生虫症
,
日和見感染症
,
幼虫移行症
Keyword:
土壌媒介性寄生虫症
,
輸入寄生虫症
,
熱帯寄生虫症
,
日和見感染症
,
幼虫移行症
pp.491-498
発行日 1989年5月15日
Published Date 1989/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542913969
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第二次世界大戦後,わずか40年余の間にわが国の官民の協力により,急速に土壌媒介性寄生虫症が減少した.しかし,日本人特有の食生活や習慣のためになおあとを絶たないアニサキス症や,逆に増加したものや,さらには新しく出現したものもある.
一方,世界の現状は,一部の先進国を除き,40年以前とほとんど変わっていない.それどころか,マラリアのように一時より増加しているものさえある.
これら内外の寄生虫症の概況を,過去と現在に分けて比較説明し,現在わが国で特に問題とされている寄生虫・原虫症,約30種余について,その感染・発症要因別に分けて表示解説し,読者の寄生虫・原虫症に対する再認識を要望した.
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