増刊号 免疫検査実践マニュアル
各論
Ⅷ.感染症
2.リケッチア感染症の免疫検査
リケッチア感染症の免疫検査
海保 郁男
1
,
時枝 正吉
1
1千葉県衛生研究所
pp.279-281
発行日 1994年4月15日
Published Date 1994/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543901969
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■リケッチア症とは
現在,リケッチア属疾病群は3群に大別されている(表),このうち,日本で今なお年間1,000人近い患者発生のある疾病は,Rickettsia tsutsugamushiによるつつが虫病である.
昭和初期の患者発生報告は秋田県の雄物川,山形県の最上川,新潟県の阿賀野川,信濃川などの大河川流域に限局した地方病であり,致命率は40%を超えていた.これら地域のつつが虫病は,アカツツガムシ(Leptotrombidium akamushi)と呼ばれるダニが媒介し,古典型と呼ばれ,初夏から秋にかけて発生した.しかし,古典型の発生は現在ほとんどみられない.
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