増刊号 免疫検査実践マニュアル
各論
Ⅲ.血漿蛋白
2.急性期反応物質
(4)IAP
大島 一洋
1
1徳島大学医学部臨床検査医学
pp.187-188
発行日 1994年4月15日
Published Date 1994/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543901934
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■IAPとは
1.構造
免疫抑制酸性蛋白(immunosuppressive acidic protein;IAP)は,1977年石田らにより,担癌マウス1)ならびに担癌患者2)の血清および腹水中に見いだされた糖蛋白質である.その性状は分子量5万,等電点3.0,糖含有量31.5%で,α1酸性糖蛋白(α1-AG)と極めて高い相関を示し,α1-AGと共通抗原性を有すると考えられる.IAPのアミノ酸組成はα1-AGと変わりはないが,シアル酸とヘキソースの含量が少なく,電気泳動によりアルブミン分画に易動するため,α1-AGの亜成分と考えられる3).
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