話題
コロニー刺激因子(CSF)
畠 清彦
1
1自治医科大学血液学
pp.95
発行日 1994年4月15日
Published Date 1994/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543901896
- 有料閲覧
- 文献概要
colony-stimulating factorからCSFと略すことが多い.1965年にPluznik & Sachs,翌年にBradley & Metcalfらによって骨髄細胞をシャーレの中に軟寒天に混ぜた培養液中に,約1〜2週37℃で5%CO2存在下に培養したところ,好中球やマクロファージからなる細胞集塊(コロニー)が作られた.その際は不明であったが,コロニーの形成を促進・刺激する因子があると考えられ,CSFとされた.
CSFには顆粒球系に作用するgranulocyte-CSF(G-CSF),マクロファージ系に作用するmacrophage-CSF(M-CSF),両系統に作用するGM-CSFが有名である.そのほかにもっと未分化な細胞や肥満細胞に作用するためにmulti-CSFといわれていたものがインターロイキン3と名称が変わっている.好酸球に作用するCSFとしてEo-CSFといわれていたが,現在はインターロイキン5とされた.
Copyright © 1994, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.