マスターしよう検査技術
病理標本の作りかた[3]
福島 るみ子
1
,
大平 嘉一
1
,
町並 陸生
1
1東京大学医学部病理学教室
pp.825-830
発行日 1993年9月1日
Published Date 1993/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543901677
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
病理組織標本作製の仕上げは,組織切片に染色を施すことである.今回は,最も基本的で長年活用されてきたヘマトキシリン・エオジン染色(HE染色)を紹介しながら,染色手技についていくつかのポイントを述べていきたい.
HE染色は,ヘマトキシリンという色素で細胞核を青紫色に,エオジンという色素で細胞質を赤色に染め分けることにより,光学顕微鏡下で細胞および組織構造の全体像をとらえるのを容易とする.また標本の管理が良ければ,半永久的に保存が可能であるためすべての病理組織標本に施される染色である.
Copyright © 1993, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.