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熱ショック蛋白
田村 保明
1
,
佐藤 昇志
1
1札幌医科大学第一病理学教室
pp.759-760
発行日 1993年8月1日
Published Date 1993/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543901661
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■熱ショック蛋白とは
細胞が熱ショックを受けると,それに反応してある一群の蛋白の合成が誘導される.この蛋白群が熱ショック蛋白(heat shock protein;hsp)である.hspは熱ショック以外にも種々の物理化学的ストレス,例えば低酸素状態,低グルコース状態,重金属イオン,合成アミノ酸,フリーラジカルあるいはTNFなどの細胞障害性のサイトカインなどで誘導されることからストレス蛋白とも呼ばれている.また最近ではウイルス感染や細胞の癌化に伴って強く誘導されることが知られるようになった.hspは大腸菌からヒトに至るすべての生物において認められ,蛋白の一次構造に高い相同性を有し,系統発生の過程で高度に保存された蛋白である1).
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