検査法の基礎
MRSAスクリーニング培地とその使用法
林 智恵子
1
,
菅原 和行
1
,
賀来 満夫
1
1長崎大学医学部附属病院検査部微生物室
pp.393-399
発行日 1993年5月1日
Published Date 1993/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543901564
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サマリー
MRSAスクリーニング培地には直接法と間接法の2とおりがあり,いずれの方法においてもMRSA検出用抗菌薬としては主にオキサシリン,セフチゾキシムが用いられ,薬剤耐性度を確実にとらえるために4〜7%のNaClが添加されている.直接法にはS.aureusの性状検出成分や選択剤などが加えられMDRS寒天培地,MRSA SELECTIVE AGARなどがあり,また間接法にはMRSAスクリーン寒天培地やMS寒天培地などがある.しかし,これら諸種の添加物質は,逆にMRSA自身の発育遅延や性状欠損の誘発などの問題点を提起している.このためMRSAスクリーニング培地は使用目的,培地組成,機能性を十分に熟知して正しく使用することが重要である.
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