増刊号 臨床化学実践マニュアル
II.日常検査における異常値への対応
6.酵素成分
(2)LD,LD iso
須藤 加代子
1
1東京慈恵会医科大学第三病院臨床検査医学
pp.122-124
発行日 1993年4月15日
Published Date 1993/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543901508
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乳酸脱水素酵素(lactate dehydrogenase;LD)は解糖系の最後に位置する酵素であり,H(B)とM(A)の2種のサブユニットより成る四量体で活性を示す.H4,H3M1,H2M2,H3M1,M4の5種のアイソザイム(isozyme;iso)が等間隔に泳動され,臓器によりisoパターンが異なることから臨床検査に広く応用されている.isoの種類により基質に対するKm値,阻害の態度などが異なる.このため試薬濃度を変化させるとデータに影響するので注意しなくてはならない.誌面の都合でここでは異常値の実例を挙げ,注意点,対処のしかたなどを述べることとする.
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