検査法の基礎
間接血球凝集反応の基礎—PHA(R-PHA)の反応機序
岩田 進
1
1日本大学板橋病院臨床検査部
pp.1053-1058
発行日 1992年12月1日
Published Date 1992/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543901339
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
サマリー
PHAを検査室に導入したのはTPHAに応用されたのが最初で,簡便なうえ,特異度,鋭敏度ともに優れた方法として高く評価され,現在でも多くの施設で利用されている.
R-PHAはHBs抗体検査に利用されたのが初めてで,それまで輸血用血液すべてにHB検査を行うことは至難であったが,この方法の開発により能率と感度は飛躍的に向上した.
PHA,R-PHAともに最近では人工担体の開発進歩により固定動物赤血球の利用は少なくなりつつあるが,トレイ表面の静電荷電と粒子の持つ電荷を利用して特徴的な反応パターンを形成させ,肉眼判定で半定量ができることは,担体が人工的なものでも同じで,その基礎理論を理解しておくことは必要である.
Copyright © 1992, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.