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レーザ顕微鏡
高松 哲郎
1
1京都府立医科大学第二病理学教室
pp.839-840
発行日 1992年9月1日
Published Date 1992/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543901278
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試料を一様に照明するこれまでの光学顕微鏡は,結像した画像のコントラストが低いため微細な三次元構造,特に光軸に沿った位置関係を判断しづらいことがあった.特に細胞が重なり合った場合や,厚切り切片では,もはや詳細な観察は不可能となる.この問題を解決できるのが,これまでのいかなる光学顕微鏡で達成されたより飛躍的に浅い焦点深度を持ち,また解像力もAbbeの理論で規定されたより倍近く改善されたレーザ顕微鏡である1).このレーザ顕微鏡は,切片を作製せずに細胞や組織の断層像が撮れるため,生きた細胞や組織にも応用が可能であること,光学的断層像はゆがみが非常に少ないため,そのまま立体再構築に使用できることなどの理由から,医学・生物系の研究者に大きなインパクトを与えている.
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