増刊号 尿検査法
II.各論
19.ホルモンおよび関連物質
4)副腎皮質関連
(4)アルドステロン
西川 哲男
1
,
吉田 明子
2
,
大村 昌夫
1
1横浜労災病院内科
2千葉大学医学部第2内科
pp.216-217
発行日 1992年5月15日
Published Date 1992/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543901125
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はじめに
アルドステロンは副腎皮質ステロイドホルモンの一種であり,腎尿細管に作用してナトリウムの再吸収とカリウムの尿中への排泄を促進する.したがって尿中アルドステロン定量は,高血圧症,電解質代謝異常の診断・病態解明に有用である.
アルドステロンは副腎皮質最外層の球状層で合成・分泌される.その調節には,ACTH,レニン・アンギオテンシン系,カリウムなどが刺激的に作用している.最近では,心房性ナトリウム利尿ペプチド(ANP),脳性ナトリウム利尿ペプチド(BNP),calcitonin generelated peptide(CGRP)がアルドステロン合成を抑制,エンドセリンが促進することが明らかとなっている.
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