明日の検査技師に望む
そもそもの目的に帰れ
屋形 稔
1
1新潟大学
pp.208
発行日 1991年3月1日
Published Date 1991/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543900541
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明日の検査技師に望むさまざまの共感すべき提言,苦言が本欄で今までに具体的に述べられています.それだけ,今日の検査技師の立場は社会的には安定していても,内面には未解決で先の見えない問題が多いことがうかがわれます.これから申し上げることはやや抽象的に過ぎるかとも思われますが,よく行き詰まったときは“初心に帰れ”という言葉もありますし,しばし耳を貸してください.
毎日の仕事が面白くてたまらず,張り合いある検査一筋の方には,その姿が既に明日の検査技師の姿であり,何もいうことはありません.当初はたとえ他人から与えられてこの道に入ったにしても,今は自分のものとして前向きに解決し受け止めているからです.つまり,明日の検査技師の姿は自分でとらえるべきもので,他から教えられる何ものでもないと考えられます.しかし,強いていえば,どんな人でも他人からのアドバイスを受け入れてゆく謙虚さは必要です.細かい検査に熟練して自信をもったときはなおさらです.
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