技術講座 血清
HLA適合血小板検査法
成瀬 妙子
1
,
能勢 義介
1
1兵庫県赤十字血液センター
pp.1471-1476
発行日 1990年11月1日
Published Date 1990/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543900430
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サマリー
頻回に血小板輸血を受けた患者血清中には,血小板や混入リンパ球のHLA抗原や,血小板膜上の血小板抗原の感作によりHLA抗体や血小板抗体が産生され,血小板輸血無効状態に陥ることがわかっている.そこで,これらの患者に,微量のHLA抗血清と患者リンパ球を用いてHLA抗原のタイピングを行い,HLA抗原が適合した供血者を選び,さらに患者血清と供血者リンパ球のHLA交差適合試験,患者血清と供血者血小板の血小板交差試験を行い,陰性供血者の血小板をHLA適合血小板として選択し,輸血を実施する.本稿では,これらの検査に用いるリンパ球の分離法,HLA抗原検査法,HLA交差適合試験法,血小板交差試験法について述べた.
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