マスターしよう検査技術
病理検体の保存法
田口 明美
1
,
鎗田 彌一
1
,
佐久間 正美
1
,
桑原 竹一郎
1
1千葉県対がん協会健診センター病理
pp.1069-1073
発行日 1990年7月1日
Published Date 1990/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543900321
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病理検体は二度と得ることのできない重要な検体の一つである.臨床から得られた検体を保存することは,病理検査の一つの役目でもある.われわれが日常行っている生検,手術材料のホルマリン固定から,標本作製後の検体の保存までを説明する.
これらの業務にはシステム化が必要となる.ホルマリン固定のための容器の選択,受付,切り出し後の残存材料の保存,薄切後のブロック,ガラス標本,臓器写真,プロトコールの整理がそれぞれに関連し流れを有している.われわれはその流れにおいて,受付時からコンピューターを利用し,受付番号と名前からそれぞれが結びつくシステムを作っている.患者名からその受付番号,プロトコール,ブロック,ガラス標本,臓器写真,残存材料の位置を管理できるわけである.保存とは,いつでも材料を使用できる状態にあることを目的として行う必要がある.
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