トピックス
HLAと疾患
西垣 文敬
1
,
脇坂 明美
2
1市立札幌病院中央検査部
2北海道大学医学部第1病理学教室
pp.1011-1012
発行日 1990年6月1日
Published Date 1990/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543900304
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ヒトの主要組織適合系であるHLA系は著しい多型性をなし,その多型性の差が免疫応答の個体差を規定していることが知られている.このため,特定のHLA型が,ある疾患と相関し,現在までさまざまな種類の疾患とHLA型との相関が報告されてきている.この稿ではHLA型と相関のみられる主な疾患,その発生機序,今後の展開について概説する.
HLAと疾患の相関の強さは相対危険度で表されるが,これはある特定のHLA抗原を保有する個体が,保有しない個体に比べて,ある疾患をどれだけ発症しやすいかを表す数値である.表に,高い相対危険度を示す主な疾患とHLA抗原との関係を示す.このうち特に相対危険度の高い強直性脊椎炎(B 27)とナルコレプシー(DR 2)は,診断基準の一つとされている.
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