増刊号特集 泌尿器科処方のすべて─すぐに使える実践ガイド
9 腫瘍
標準治療
膀胱癌
林 哲太郎
1
,
亭島 淳
1
,
松原 昭郎
1
1広島大学大学院医歯薬保健学研究院腎泌尿器科学
pp.175-178
発行日 2016年4月5日
Published Date 2016/4/5
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413205632
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疾患の概要
膀胱癌は,膀胱の尿路上皮粘膜より発生する悪性腫瘍であり,病理組織学的には90%以上は尿路上皮癌である.年齢別にみた膀胱癌の罹患率は男女とも60歳以降で増加し,男性の罹患率は女性の約4倍である.膀胱癌の診断と壁内深達度は,経尿道的内視鏡切除術(TUR-BT)によって病理学的に確定され,画像検査(主にCTと骨シンチ)による膀胱壁外浸潤・転移の検索を加えて病期分類が行われ,各段階に応じた治療法が決定される.本邦での膀胱癌の標準治療について,日本泌尿器科学会の『膀胱癌診療ガイドライン2015年度版』に基づいて概説する.
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