検査法の基礎
糖蛋白とレクチン親和性—hCG,GGTおよびCEAを中心に
菰田 二一
1
,
長田 篤雄
1
,
三浦 雅一
1
,
新井 京子
1
,
小山 岩雄
1
1埼玉医科大学生化学教室
pp.17-24
発行日 1990年1月1日
Published Date 1990/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543900003
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サマリー
エリスロポエチンならびに絨毛性ゴナドトロピンでは,遺伝子操作法を用いて,アミノ酸配列を変えることによってこれらの糖蛋白に糖鎖を導入したり除去したりして,その糖鎖が血流中への出現や各種生物活性に直接関与していることが発見され,注目されている.本稿ではわれわれが現在研究中の絨毛性ゴナドトロピン,γ-グルタミルトランスフェラーゼ,carcinoembryonic antigenの糖鎖に注目し,この糖鎖を特異的に認識するレクチン,主として各種レクチンアフィニティークロマトグラフィーを用いてその構造を推定するとともに,臨床検査分野への応用の一例を掲げた.今後,レクチンを用いたHPLC,レクチンイムノアッセイ法へと利用可能である.発展を期待したい.
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