FOCUS
持続皮下グルコース検査は臨床でどのように用いられているか
三家 登喜夫
1
1府中病院糖尿病研究所
pp.1132-1135
発行日 2024年11月1日
Published Date 2024/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543209472
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持続皮下グルコース検査とは
糖尿病患者に存在する高血糖を治療せずに放置すると慢性合併症が発症/進展することから,生活習慣の是正や薬物などにより血糖変動をなるべく健常者に近づける治療が行われている.その際,血糖値を医療機関にて測定し治療に生かしてきたが,インスリン治療患者などでは患者自身が自分で血糖値を測定(血糖自己測定,self-monitoring of blood glucose:SMBG)することが保険適用されている.
このSMBGの目的はさまざまであるが,主なものは低血糖の確認/予知である.従って,1回の測定ではその後の変動が不明であり,持続的な血糖測定がより有用となる.そのために開発されたのが,持続皮下グルコース測定(continuous glucose monitoring:CGM)である.すなわちCGMとは,皮下に挿入したセンサーにて皮下組織の間質液中のグルコース濃度(血糖値より数分遅れる)を持続的に測定することによって血中のグルコース濃度(血糖値)をモニタリングする方法であり,“持続血糖モニタリング”とも呼ばれている.
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