臨床検査のピットフォール
HAMA活性を有するクリオグロブリンの非特異反応
俵木 美幸
1
,
阿部 正樹
1
,
小笠原 洋治
1
1東京慈恵会医科大学附属第三病院中央検査部
pp.136-139
発行日 2024年2月1日
Published Date 2024/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543209240
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はじめに
免疫学的検査は,反応原理として抗原抗体反応を利用しているが,時に患者の病態や関連項目と乖離する測定値が得られる.この現象は“非特異反応”と呼ばれ,特にイムノアッセイにおいては多くの報告がある1).それらは,測定試薬に起因するケースや検体に起因するケースなど,さまざまである2).測定試薬には,この非特異反応を防ぐためのさまざまな工夫がなされているが3),その影響を完全には回避できていないのが現状である.
本稿では,1本の血清から複数項目,複数分析装置での検査間に非特異反応が確認されたケースを紹介する.
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