過去問deセルフチェック!
解答と解説
pp.151
発行日 2024年2月1日
Published Date 2024/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543209245
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血液細胞(血球)の形態観察が重要なことは,皆さん,すでに十分にご存じだと思います.実際のところ,1枚の血球形態写真のみで,ほぼ診断がつく場合もあります.今回は,そのような事例を国家試験から選んでみました.なお,選んだ写真は,特に断りがなければ,末梢血の普通染色(May-Giemsa染色)標本です.
まず,問題1の写真では,赤血球の形態異常として鎌状赤血球,破砕赤血球を認めます.貧血を有するアフリカ系アメリカ人の末梢血ということで,容易に鎌状赤血球症と考えることができます.本症(HbS症)は,HbAのサブユニットであるβグロビン遺伝子の6番目のグルタミン酸がバリンに置換された結果生じるものです.赤血球は低酸素状態において変形しますので,選択肢2が誤っています.他の選択肢には正しい記述がなされているので,ぜひ,確認してください.
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