技術講座 血液
クロスミキシング試験
内藤 澄悦
1
1北海道医療大学病院臨床検査部
pp.728-734
発行日 2023年7月1日
Published Date 2023/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543209026
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Point
●クロスミキシング試験は,凝固時間延長の原因検索に有用な検査法で,凝固因子欠損と凝固因子インヒビターやLAの鑑別が可能である.
●血漿検体の調整では,特に残存血小板数に注意する.
●測定試薬の特性を理解して用いる.特にLA症例では,その感受性の差異が影響する.
●即時反応では,凝固因子欠損やインヒビターは患者血漿比率50%が,LAでは10〜20%のサンプルが検出に有用である.
●即時反応と遅延反応(37℃,2時間)の両方を測定する.凝固因子インヒビターではインキュベーションが必要である.
●現時点では視覚判定が望ましい.視覚判定に苦慮する場合には,ICAなどの定量化指標も,判定の補助としての活用が期待されている.
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