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あとがき・次号予告
大楠 清文
pp.1292
発行日 2022年11月1日
Published Date 2022/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543208841
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この「あとがき」を9月下旬に書いておりますが,新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の第7波が収束しつつあります.本号がお手元に届く頃にはさらに感染者数が減少していることを心から願っております.
さて,「今月のピックアップ」は,技術講座「微生物検査において病原体の取り扱いに必要なバイオセーフティ」としました.コロナ禍において,SARS-CoV-2の抗原検査や遺伝子検査では,微生物検査に携わる検査技師だけでなく,さまざまな検査分野の検査技師が日勤や夜勤等で従事していることと思います.バイオセーフティでは,病原体の安全取扱い技術や管理規則の設定といったソフト面と,施設や設備基準のようなハード面の,両面からの対策が重要です.本記事では,国立感染症研究所によるBSLや感染症法による設備基準との互いの関連性を含めて,核酸増幅検査や抗酸菌検査も行うことを想定した微生物検査室の一例も提示していただいています.さらには,検査室内のゾーニング,個人防護具(PPE)の使用,基本操作など押さえておくべき知識や技術のポイントが端的にわかりやすく解説されています.ぜひ,本稿をお読みいただき,バイオセーフティの原理・原則を十分に理解した上で,自施設の検査室に即応したバイオハザード対策の構築と教育や訓練に役立てていただければと思います.
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