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あとがき・次号予告
大楠 清文
pp.756
発行日 2021年6月1日
Published Date 2021/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543208428
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本号には「第67回臨床検査技師国家試験」の解答と解説が掲載されています.3月23日の合格発表によれば,新卒は3,947名受験して3,614名の合格で,合格率は昨年よりも8.5%アップして91.6%,既卒を含めると4,101名の合格,合格率80.2%でした.新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受けて,感染防止に配慮しながらの受験勉強は困難と苦労の連続であったことと思います.合格された皆さま,本当におめでとうございます.
論語の教えに「これを知る者はこれを好む者に如かず,これを好む者はこれを楽しむ者に如かず」があり,一言で表したものが“知・好・楽”です.これを臨床検査の仕事に例えると,まずは日常検査の知識を身につけて仕事を“知る”ことが大切ですが,日々の仕事を義務感だけでやるのではなく,努力を重ねるうちに患者診療に貢献している喜びを実感して仕事を“好き”になります.そして,患者さんや臨床医に感謝される機会が増え,幸せや充実感を得られるようになり,それが仕事の“楽しさ”につながっていきます.意欲をもって前向きに仕事をやっているあなたの姿は周りから見ても気持ちよく,“知・好・楽”のポジティブな連鎖を職場に導くのだと思います.「目の前の検体が,自分の一番大切な人から採取されたものだったら……」あるいは「目の前の患者さんが,自分の一番大切な人だったら……」との初心を忘れず,臨床検査技師の仕事に信念と誇りをもち,人生を楽しんでもらえればと願っています.
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