--------------------
あとがき・次号予告
大楠 清文
pp.1374
発行日 2021年12月1日
Published Date 2021/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543208576
- フリーアクセス
- 文献概要
- 1ページ目
この「あとがき」を10月上旬に書いておりますが,新型コロナウイルス感染症の第5波が一気に収束して緊急事態宣言も解除されました.本号がお手元に届く頃も第6波に見舞われていないことを心から願っております.
今年もコロナ禍で厳しい生活を強いられましたが,さまざまなカタカナ用語をよく耳にした1年だったかと思います.パンデミック,ロックダウン,ステイホーム,ソーシャルディスタンス,クラスター,オーバーシュート,バブル方式,そしてブレークスルー感染などです.ブレークスルー感染とはワクチンの接種完了後に感染することで,ワクチンによる防御の“突破”を意味するのだと思いますが,何か違和感があります.なぜなら“ブレークスルー”という言葉は従来の考え方の枠を大きく打ち破った考え方で解決策を見いだすことで,これまでの障壁を乗り越えるよい意味に受け止めていたからです.例えば,投手と打者の二刀流で規格外の活躍を続けた米大リーグエンゼルスの大谷翔平選手にとって,今年はまさしくブレークスルーの年となったのではないでしょうか.プレー以外にも,グラウンドに落ちているゴミをさりげなく拾ってポケットに入れる姿や四球攻めに遭っても笑顔で一塁に歩いて相手チームの選手と談笑している姿が印象に残りました.
Copyright © 2021, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.