技術講座 血液
急性白血病の診療におけるフローサイトメトリー報告書の書き方—形態所見との関連
池本 敏行
1
1滋賀医科大学医学部附属病院検査部
pp.808-814
発行日 2022年8月1日
Published Date 2022/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543208764
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Point
●フローサイトメトリー(FCM)による造血器腫瘍細胞の免疫表現型解析では,解析対象の細胞を的確にゲーティング(囲い込み)できていることが重要である.
●ゲーティングは,腫瘍細胞の形態学的特徴を把握したうえで行う必要があり,フローサイトメトリー解析者は事前に腫瘍細胞の形態所見の情報を取得しておく必要がある.
●検索すべきマーカーは病型によって異なるので,形態所見による病型の推測が効率的な検査の実施につながる.
●造血器腫瘍細胞の免疫表現型解析の結果は診断および治療法の選択に直結するため,フローサイトメトリー報告書は,治療を担当する医師が十分に理解できる内容を含んでいる必要がある.
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