病気のはなし
インフルエンザ
岡 秀昭
1
,
山下 裕敬
1
1埼玉医科大学総合医療センター総合診療内科・感染症科
pp.4-9
発行日 2020年1月1日
Published Date 2020/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543207853
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Point
●インフルエンザの診断に重要なのは流行歴や臨床症状であり,必ずしも全例に検査を行う必要はない.
●わが国で広く行われているキットによるインフルエンザ迅速診断は感度の問題があり,その特性を理解したうえで行うことが重要で,ルーチンに施行するべきではない.
●インフルエンザ関連肺炎が疑われる場合は,血液検査など各種検査を考慮する.特にインフルエンザ後二次性肺炎では肺炎球菌,インフルエンザ桿菌に加え,黄色ブドウ球菌を起因菌として想起すべきであり,特にMRSAが問題となる.
●インフルエンザ後二次性肺炎を考える際に,喀痰のグラム染色は起因菌の推定および抗菌薬選択に有用であるため,積極的に行うべきである.
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