FOCUS
社会に出て活躍できる医療人の育成
香取 尚美
1
1昭和医療技術専門学校臨床検査技師科
pp.112-114
発行日 2019年2月1日
Published Date 2019/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543207476
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はじめに
まず今回の前提として,私の立場では,私どもの学校で行っていることを軸に述べさせていただくが,これはあくまでも臨床検査技師教育全般を担っているものではないということ,そして見解は,個人ではなく学校としての考えであるということをお断りさせていただく.そのうえで,依頼をいただいた今後の臨床検査を担う若手育成について考えてみたいと思う.
現在の臨床検査技師教育の現場では,4年制教育・3年制教育,また承認校・指定校と形態はさまざまであり,資格取得という面では薬学部,獣医学部などの教育課程からでも国家試験は受験できる.そう考えると,何をもって臨床検査技師は臨床検査技師であるのだろうか? 本校は臨床検査技師教育に特化した専門学校であるが,ベースとなる考え方として,“臨床検査技師は医療人である”という観点から,医療人教育を行っている.専門性に特化した教育内容はもちろんのこと,現場に立ち続ける力と患者に寄り添える感性,そのうえで多様性を身につけることを大切にしている.そして,卒業後は,自らの力で成長する現場力をもった,そんな基盤のある医療人を輩出するために本校で行っているカリキュラムについて,その意味合いも含めて,いくつかご紹介したい.
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