公衆衛生人国記
北海道—各地で活躍する公衆衛生人
佐藤 章
1,2
Akira SATO
1,2
1北海道岩見沢保健所
2北海道保健所長会
pp.429-431
発行日 1992年6月15日
Published Date 1992/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401900596
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はじめに
例年2月頃は「札幌雪まつり」の開催時期であり,札幌は大いににぎわっている.この雪まつりは年々国際色豊かな一大イベントとなって観光北海道のシンボル化しつつある.期間中の札幌の人出は260万といわれ,交通は混雑するし,ホテルは容易に取れないことから,地元の我々は札幌に出かけるのを遠慮することにしている.北海道といえば,日本の北辺,寒冷積雪の地であり,日中物陰から熊公が顔見せするかもしれぬ物騒な僻地というイメージを持たれる人が多いのかもしれぬが,明治以来,国の政策もこれあり,120年余にわたる官民あげての開拓の結果,広大な原始林を沃野に変えて面目を一新した.JRの青函トンネルは昭和62年に開通し,高速道路網は次第に拡張されつつあり,海外への航空直通便は次々に開設されている.あとは新幹線の開設決定を待つばかりである.本道は,将来のわが国の食糧生産基地として,北方圏諸国との交流基地として発展が期待され,また残されている豊かな自然を武器に,観光開発には大きな可能性を秘めた地域である.ただし,かつて道内の主要産業であった石炭鉱業と水産業の衰退に伴い,過疎化の進行に悩んでいる市町村は多い.
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