増刊号 現場で“パッ”と使える 免疫染色クイックガイド
1章 こんなときどうする? 免疫染色の“困った”を解決
困った⑤ 切片の剝離が激しい
抗原賦活処理に問題がある
柳田 絵美衣
1,2
1慶應義塾大学医学部病理学教室
2慶應義塾大学医学部腫瘍センターゲノム医療ユニット
pp.994
発行日 2018年9月15日
Published Date 2018/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543207334
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抗原賦活処理が強すぎる
■原理・原因
抗原賦活処理を行うと,切片は熱や圧力などの物理的ダメージや,酸やアルカリ,蛋白分解などの化学的なダメージを受けることとなり,切片が縮小したり,細胞が溶解したり,スライドガラスから剝離したりする原因となる.特に,骨や歯などの硬組織はガラスに貼りつきにくく,少しの衝撃でさえ剝離を起こすことが多い.
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