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剝離しやすい硬組織検体の抗原賦活化法
廣瀬 さやか
1
1公益財団法人がん研究会がん研究所病理部
pp.920-922
発行日 2021年8月1日
Published Date 2021/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543208476
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はじめに
免疫組織化学染色(以下,免疫染色)において,最適な標本を作製するためには,①固定液の浸透,②脱灰液の選択,③包埋過程における脱水・置換・パラフィン浸透,④パラフィン切片の厚さ,⑤切片の十分な伸展・乾燥など,プレアナリシス工程が重要である.しかし,適切なパラフィン切片が得られても,染色工程での抗原賦活化処理,特に加熱処理において,切片への負荷が大きいために切片の剝離が問題となることがある.本稿では,特に切片の剝離しやすい軟骨,骨,歯などの硬組織切片における加熱処理の工夫を解説する.
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