増刊号 現場で“パッ”と使える 免疫染色クイックガイド
Column
Column.3 免疫染色の未来は明るい!
pp.971
発行日 2018年9月15日
Published Date 2018/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543207328
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私が臨床検査技師として多くを学び,多くを得た地である兵庫県で,臨床検査技師会から『免疫染色の染色サーベイ』のお仕事をいただいたことがある.まずこのサーベイに参加してくださる施設を募り,参加施設に未染色標本を送り,その標本を染めていただく.その染色結果を病理医と私が鏡検し,染色性を評価するという役目を仰せつかったのである.1年目にHER2,2年目にD2-40,3年目にはKi-67を染色テーマとした.サーベイの方法は,各抗体メーカーにも同じ未染色標本を染色してもらい,その抗体メーカーの抗体を使用している施設の標本と比較するというものである.抗体メーカーでは,その抗体に適した推進プロトコールが存在しており,その通りに染色されている.つまり,その抗体を使用して染色するにあたり,最も適切な染色性が得られていると考え,染色評価の見本とした.
HER2に関しては染色条件やプロトコールが確立されているため,“そこまで見本の標本との差や,施設間での差は出ないだろう”ということで1年目はHER2となった.ところが,いざやってみると…….
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