増刊号 循環器病院の技師が教える メディカルスタッフのための心電図教室
Ⅷ Brugada症候群を知る
佐藤 幸苗
1
1心臓血管研究所付属病院 臨床検査室
pp.1013-1021
発行日 2017年9月15日
Published Date 2017/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543206949
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
1 Brugada症候群とは
1992年，器質的心疾患を有さず，洞調律時に右脚ブロック様QRS波形とV1〜V3でのST上昇を示し，心室細動（ventricular fibrillation：VF）をきたした8症例を，スペインのBrugada兄弟が初めて報告しました．中高年男性が夜間に突然死する“ポックリ病”の原因の1つで，遺伝子異常が基礎にあります．そこに再分極異常と脱分極異常の双方が絡み合って特徴的な心電図波形が形成され，その結果としてVFが起こるといわれており，日本人を含むアジア人の男性に多い疾患です．
Copyright © 2017, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.
