増刊号 循環器病院の技師が教える メディカルスタッフのための心電図教室
Ⅶ 疾患・治療に伴う心電図を知る
納口 英次
1
,
小川 朋美
2
,
石井 香織
2
1心臓血管研究所付属病院 ME室
2心臓血管研究所付属病院 看護部
pp.993-1011
発行日 2017年9月15日
Published Date 2017/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543206948
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1 心臓カテーテル室で行われていること
心臓カテーテル室とは,カテーテルと呼ばれるストローのような中空の管を用いて,心臓や血管の造影を行ったり,心臓内の圧力を測定したりすることで,心疾患の診断や重症度評価などの検査を行う場所です(▶図1).また,検査だけではなくカテーテルを用いた治療も行なわれます.医師,看護師,診療放射線技師,臨床工学技士,臨床検査技師など,多職種で構成されたチームで日々の業務にあたっています.疾患によってはすぐに治療が必要なことも多く,直接心腔内や血管内に医療機器を挿入することから,心電図検査室では経験できないさまざまな心電図にも遭遇します.
心臓カテーテル室では,検査や治療によって直ちに変化する“生きている心電図”を学ぶことができます.また,治療後の経過を追う際には,どのような治療を行い,その結果どうなったのかも知っておく必要があります.そして治療前後の心電図に興味をもって比較してみてください.もし見学できるような環境であれば,ぜひとも心臓カテーテル室にも足を運び,さまざまなことを学んでみてください.
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