技術講座 病理
—step up編—組織切片を用いたグラム染色
中村 厚志
1
,
吉澤 明希
1
,
村上 将大
1
1市立札幌病院検査部
pp.1062-1070
発行日 2016年10月1日
Published Date 2016/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543206636
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Point
●病理組織標本では,グラム(Gram)陽性菌とグラム陰性菌の染め分けに加え,背景組織像とグラム陰性菌とを染め分ける必要があり,細菌検査で使用されているグラム染色とは異なる染色方法が求められる.
●グラム染色は,確実に染め,次に脱色操作を加える繊細な染色法である.また,染色方法が多彩で各施設によって方法もまちまちで,染色結果に好みもあり,難しい染色法の一つである.
●組織標本におけるグラム染色は,各染色方法を十分理解し,自施設に合った最適な染色法を選択して検出感度を高め,診断の精度向上につなげていくことが重要と考えられる.
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