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硝酸ランタン液を省略した改良ガリアス・ブラーク法
国仲 伸男
1,2
,
日吾 雅宜
2
,
新野 史
2
,
村山 繁雄
3
,
齊藤 祐子
1
1国立開発研究法人国立精神・神経医療研究センター病院 臨床検査部
2独立行政法人国立病院機構横浜医療センター 臨床検査科
3東京都健康長寿医療センター高齢者ブレインバンク
pp.712-715
発行日 2016年8月1日
Published Date 2016/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543206549
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はじめに
改良ガリアス・ブラーク(Gallyas-Braak)法(以下,従来法)1)はアルツハイマー病などの神経原線維変化(neurofibrillary tangle:NFT)のみならず,多系統萎縮症のグリア,神経細胞それぞれの細胞質内・核内封入体,嗜銀顆粒性認知症の嗜銀顆粒(argyrophilic grains:AGs)などの検出に不可欠な染色法である.なかでも細胞体内・核内封入体はボディアン(Bodian)染色では見逃しやすく,AGsはボディアン染色では染まらないことから,その有用性は高い.さらに,ほかの鍍銀染色と異なり,正常組織は染まらないため,異常凝集物の分布をみるのに適している.しかし,試薬や工程の多さなどから習熟した技術が要求され,一般の病理検査では敬遠されがちな染色法でもある.
筆者らは,硝酸ランタン液を省略することで,改良ガリアス・ブラーク法がより簡易的になる方法(以下,簡易法)を検討したので紹介したい.
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