オピニオン
これからの遺伝子・染色体検査室
園山 政行
1,2
1株式会社ビー・エム・エル第三検査部染色体検査課
2つくば国際大学
pp.1326-1327
発行日 2015年12月1日
Published Date 2015/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543206294
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はじめに
ヒトの染色体数が46本であることは,1956年にチョー(Tjio)とレバン(Levan)により報告された1).その後,染色体の標本作製技術や染色体研究が飛躍的に進み,ダウン(Down)症候群をはじめとした先天性疾患での染色体構成,造血器腫瘍における病型や予後との関連など,臨床的意義の高まりとともに不可欠な臨床検査として発展してきた.2004年,国際ヒトゲノムプロジェクトの業績により2),生命の基本単位となる23本の染色体(ゲノム)を構成する30億塩基対の配列が決定され,ヒトの遺伝子数は約22,000と同定されている.その解析結果を基にした遺伝子変異と疾患との関係の研究が進み,現在では臨床検査分野にとどまらず,一般社会においても簡単に遺伝子検査を受けられるようになるなど,遺伝子に関する情報も氾濫する時代となってきた.
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