病気のはなし
膵臓癌
中井 陽介
1
,
伊佐山 浩通
1
,
小池 和彦
1
1東京大学医学部付属病院消化器内科
pp.1088-1093
発行日 2015年10月1日
Published Date 2015/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543206223
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Point
●膵臓癌は膵管上皮由来の悪性腫瘍で,近年罹患率が増加しており,わが国における癌死の4位となっている.
●非特異的な症状を呈することが多く,高危険群の設定が確立されておらず早期診断が困難なため,切除率も20%程度にとどまっている.
●早期診断に有用な腫瘍マーカーはなく,CT,MRI,超音波内視鏡(EUS)などの画像診断では腫瘤の描出だけでなく,膵管の拡張などの間接所見を拾い上げることが重要である.
●切除不能例の予後は極めて不良であったが,近年の新規抗癌剤の開発によって徐々に治療成績は向上している.
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