Japanese
English
増刊号 血液形態アトラス
Ⅰ部 造血器悪性腫瘍
6章 成熟T細胞腫瘍
5 未分化大細胞型リンパ腫(ALCL)
Anaplastic large cell lymphoma(ALCL)
増田 亜希子
1
1東京大学医学部附属病院検査部
pp.1008-1009
発行日 2015年9月15日
Published Date 2015/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543206193
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 参考文献 Reference
未分化大細胞型リンパ腫(anaplastic large cell lymphoma:ALCL)は,CD30陽性大型細胞から成る末梢性T細胞リンパ腫であり,細胞傷害性T細胞に由来する.わが国では全リンパ系腫瘍の約2%を占める5).ALK(anaplastic lymphoma kinase)蛋白発現の有無により,ALK陽性ALCL,ALK陰性ALCLに大別される.両者は形態学的には極めて類似しているが,→表1に示すように臨床像は大きく異なるため,WHO分類第4版では別個の疾患単位として分類されている1,2).
ALK陽性ALCLはALK陰性ALCLに比べて明らかに予後が良好であるため,鑑別診断が重要である.免疫組織染色やFISH(fluorescence in situ hybridization)所見に基づいて診断を行う.
Copyright © 2015, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.