増刊号 血液形態アトラス
Ⅰ部 造血器悪性腫瘍
4章 骨髄異形成症候群(MDS)
1 骨髄異形成症候群の概略─病型分類と診断のポイント
増田 亜希子
1
1東京大学医学部附属病院検査部
pp.936-939
発行日 2015年9月15日
Published Date 2015/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543206168
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骨髄異形成症候群(myelodysplastic syndrome:MDS)の特徴1〜3)
・造血幹細胞レベルで発症する腫瘍性疾患である.
・中高年層に好発する.MDS発症時の年齢中央値は70歳前後である.
・無効造血(血球の成熟途中での破壊)による血球減少を認める.血球減少は治療不応性である.
・約半数で染色体異常を認める.
・多くは進行性で予後不良である.
・二大死因:①骨髄不全(感染症や出血),②急性骨髄性白血病(acute myeloid leukemia:AML)への移行.
・治療:リスク分類〔IPSS(international prognostic scoring system)など〕に基づき,治療方針が決定される.同種造血幹細胞移植,支持療法(輸血など),新規薬剤(アザシチジン)投与などが行われる.
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