病気のはなし
人工関節感染症
松下 和彦
1
,
小山 亮太
2
1川崎市立多摩病院整形外科
2聖マリアンナ医科大学整形外科
pp.192-196
発行日 2015年3月1日
Published Date 2015/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543205851
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Point
●早期診断,早期治療が重要である.感染が疑われ関節液が貯留している場合は,早期に関節液を採取することが重要である.
●穿刺液のグラム(Gram)染色の結果より感染と判断されれば,直ちに病巣搔爬術を施行する.
●手術でインプラントを温存できるか否かはワン・チャンスである.グラム染色でグラム陽性球菌が認められれば,メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)やメチシリン耐性表皮ブドウ球菌(MRSE)の可能性が高く,躊躇せずに抗MRSA薬を選択する.
●これらの治療によって感染が鎮静化しない場合は,インプラントを抜去して病巣搔爬する.感染が完全に鎮静したのち,2期的に再置換術を行う.
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